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ところが、中近東は、近代化ができていない。
近代化以前の国民にハイテク兵器を持たしても、簡単に負けるだろう。
イラクはたしかに軍事大国だが、膨大な現代戦を支える総合力がなかった。
とはいえ、アメリカが大勝利を収めたかといえば、これは疑問である。
戦術的には勝利したが、戦略的には失敗だった。
過度なPR戦略の化けの皮が次々とはがされ、それがクリントン勝利の一因であると考えられている。
また、ブッシュは所詮石油屋さんあがりであり、石油を過大評価して、戦略商品だと考えていた。
しかし石油はすでに市場商品である。
石油をにぎれば世界経済を制するというのは、幻想である。
旧ソ連は、あれほどの石油資源にめぐまれながら倒産した。
90年代の戦略商品は、人材以外にはない。
アメリカでやるべきことは、石油を制することではなく、教育の荒廃の建て直しとか、麻薬撲滅、企業内教育の強化、レイオフされた人の再教育などをどうするかということだ。
これが一番大事だ。
いくらパナマを叩き、コロンビアを叩いても、アメリカの麻薬、コカインは減らない。
湾岸戦争のあらわした日米関係ただ、日本にとっては湾岸戦争社ある面で恐ろしい戦争だった。
日米開戦が起こる前に、井上成美が日米間の軍艦建造比率を笑って、いざとなったらアメリカの工業力が全部軍事力に変わるじゃないかといった。
フォードもGMも全部軍事力になってしまう。
井上成美がいうように、軍艦建造比率があってこそ、日米間の海軍力のバランスが保てたのである。
逆に考えれば湾岸戦争がはしなくもあらわしたのは、アメリカの巨大な軍事力はいざとなったら巨大な工業力になるということだ。
鉄鋼、家電、自動車、工作機械、ハイテクなど、威勢のいい分野だけで、日米間の経済逆転を得意気に語っていると、われわれはどこかでつまずくだろまた巨大すぎる武力はそれ自身が経済力であり、集金マシーンのようなものである。
湾岸戦争のとき、日本からどんどん金が巻き上げられていく恐怖感を感じたのは、わたしだけではあるまい。
日米間の交渉についていえば、これからは漂流する時代になる。
べつに親米派に味方するわけではないが、わたしは、アメリカと手を結んでいかない限り日本の繁栄の道はないと思う。
しかし、アングロサクソンの世界では、日本人は永久にビジターである。
そのメンバーには入れてくれない。
ごっそりお金を出したら、お金だけだと叩かれて、それじゃと軍隊を出したら今度はお金が少ないと文句をつけられるだろう。
いずれにしても叩かれる。
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